御朱印は、スタンプラリーの記念印ではありません。参拝した証として、社寺の方が一体一体、その場で墨と朱で書いてくださるものです。だからこそ、いただき方には守りたい順序と心づかいがあります。はじめての方に向けて、参拝からいただくまでの流れをまとめました。
御朱印とは——参拝の証
もともとは、写経を納めた証としていただく「納経印」が起源とされています。いまでも寺院で御朱印をいただく場所が「納経所」と呼ばれるのは、その名残です。
墨書と朱印を重ねたその一枚には、社寺の名前、御本尊や御祭神の名、参拝した日付が入ります。同じ社寺でも書き手によって筆致が変わり、まったく同じものは二つとありません。集めた御朱印帳は、そのまま自分の旅の記録になります。
まずお参り、それから授与所へ
いちばん大切な順序です。先に本殿・本堂へお参りし、そのあとで御朱印をいただきます。
境内に入ったら、手水舎で手と口を清め、拝殿へ。神社なら二拝二拍手一拝、寺院なら合掌して一礼——作法の詳しい手順ははじめての参拝ガイドにまとめてあります。
参拝を終えたら、社務所・授与所(寺院では納経所)へ。混雑する社寺では、先に御朱印帳を預けて、番号札を受け取ってから参拝する方式をとっているところもあります。その場合は案内に従ってください。
御朱印帳を用意する
御朱印は、御朱印帳(蛇腹に折られた専用の帳面)にいただきます。多くの社寺で授与されているので、最初の一冊は参拝先で求めるのもよい記念になります。
- 神社用と寺院用を分けるか——分けなければいけない決まりはありません。ただし寺院によっては、神社の御朱印が入った帳面をお断りする場合があります。気になる方は最初から二冊に分けておくと安心です
- 表紙に名前を——預けて待つ方式のとき、取り違えを防げます
- 書いてほしいページを開いて渡す——閉じたまま渡すより親切です
初穂料は小銭を用意して
初穂料(寺院ではお布施)は300〜500円ほどが目安です。「お気持ちで」と言われたときも、この範囲を目安にすれば失礼になりません。
おつりが出ないよう、小銭を用意しておくのがいちばんの心づかいです。混み合う授与所で一万円札を出すと、両替に手間をかけてしまいます。現金のみの社寺がほとんどなので、参拝前に小銭を用意しておきましょう。
書き置きという形もあります
書き手が不在のときや、祭礼日などで対応しきれないときは、あらかじめ和紙に書かれたもの(書き置き)を授与されることがあります。これも正式な御朱印です。
持ち帰ったら、のりやテープで御朱印帳に貼るか、書き置き専用のファイルに保管します。折れないよう、クリアファイルを一枚持っていると安心です。
受付時間と、混み合う日
受付はおおむね午前9時ごろから夕方まで。ただし社寺ごとに大きく異なり、昼休みを挟むところ、季節で変わるところもあります。参拝前に、それぞれの公式サイトで確認してください。当サイトの神社仏閣ページから、各社寺の公式サイトへ移動できます。
祭礼の日には期間限定の御朱印が授与されることがある一方、待ち時間が長くなりがちです。どの社寺でいつ祭りがあるかは祭りカレンダーで確認できます。
避けたいこと
- 参拝せずに御朱印だけ——順序が逆になってしまいます
- 書いている最中の撮影や話しかけ——集中を要する作業です。撮影したいときは必ず一声かけて許可を
- 書き直しやページの指定を強く求めること——手書きゆえの揺らぎも含めて一期一会です
- 転売——参拝の証であって、売買するものではありません
海外から参拝される方へ
英語での案内があるかどうかは社寺によって異なります。「Goshuin, please」と御朱印帳を開いて差し出せば、たいていは伝わります。
支払いは現金のみのところがほとんどです。クレジットカードや電子マネーは使えないものと考えて、小銭を用意しておいてください。
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